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Author:michianri
せつない 想い…
つたない ことばたち…
やりきれない 心…

『詩片日記…薔薇園…片想い』

第一章『詩片日記』
surrealiste
 hypochondrie
    ~prologue
       灰川道緒

第二章『薔薇園』
     
       鵜沓 綾

第三章『片想い』

       野川美千夫  

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せつない ラヴレター つたない ことば やりきれない 日々… 


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    『片想い』         
 わたしはなにか胸が熱くなるのを覚え、目覚めた。なんということだ。お屋敷跡に、巨大な重機が見えた。外に出ると、わたしは目の前に繰り広げられている光景に釘付けになった。それは、次々に樹木をなぎ倒している生きた機械達だった。音はたてずに、そっと、桜の木や、ライラックの垣や、炎の形をしたユリノキや、真っすぐに茂ったホオノキを倒しては、まるでそれらを食べているような丁寧さで、「森」を駆逐していたのだ。
わたしの憧れでもあった、そのようになりたいとも思った、巨大なオガタマノキを、誰かが見上げている。神々しいものに圧倒されて、身動きできないでいる旅人のように、たたずんでいる…
神木に、畏敬の念を感じているのだろうか…
それは、わたしの希望でしかなかった。彼は、顔を向こうにやると、手をあげて仲間を呼び、巨木の倒し方を指示していた。オガタマノキの天辺を指差し、こうやって吊り下げて、こうやって切り倒し、こうやって引き摺り…
この木は守り神だった。この地の主でもあったはずだ。それをほんとうに切り倒してしまうのだろうか…わたしは唖然として、玄関前に立ちすくみ、見続けた。
お屋敷のレンガの塀も、もとは薔薇園だったという広い薮もすべて、なにもない平地にされてしまうのだろうか。あのうわさはほんとうだったのだ。

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