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michianri

Author:michianri
せつない 想い…
つたない ことばたち…
やりきれない 心…

『詩片日記…薔薇園…片想い』

第一章『詩片日記』
surrealiste
 hypochondrie
    ~prologue
       灰川道緒

第二章『薔薇園』
     
       鵜沓 綾

第三章『片想い』

       野川美千夫  

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(c) 片想い…
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photo by mizutama

せつない ラヴレター つたない ことば やりきれない 日々… 


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 あんなに楽しい日々が、長く続くはずもなかった。わたしはふたたび学校へ行けなくなった。優先生が学校から帰ってくるのが苦痛になった。わたしのために学校の話をするのがいやだったのだ。ただそれも言えず、黙って聞いていた。優先生のいた部屋がわたしの部屋になり、わたしの部屋を優先生が使っていた。なにもさわらないで欲しかった。わたしの部屋のすべてのものを、さわらないで、そのままにしておいてほしかった。いっさいものにさわるな!とどこかに書いておこうと思った。
 優先生は、たぶん、わたしのことを教室で笑いの種にしているに違いない。あれはたぶん、二重人格だ。わたしにはまるで娘のように接し、学校では、他の生徒にも娘のように接していたのだ。そんなことがあっていいはずはなかった。わたしと優先生は、母と娘のようだったではないか。それなのに、わたしの「夢」をだれかにばらして、みんなで笑ったに違いない…少し自意識過剰なのよ!って…
 わたしは父のノートと日記を自分のベッドマットの下に置いていたので、ある日それを取りに行くと、なかった。優先生が見つけて、どこかへやったのだ。くそ!あいつめ…わたしは逆上した。帰ってきたら問い詰めて、吐かせてやる…優先生は帰ってこなかった。その日から、ずっと。出て行ったのだ、わたしの父のノートと日記を盗んで…なぜ?なぜだ?…
 母を捜した。母もいなかった。家のなかに誰もいなくなった。家のなかから明かりも消えていた。電灯のスイッチを入れても、まったく暗闇は変らなかった。部屋の数も増えていた。扉がたくさんあった。すべて同じ把手がついていて、どの部屋が母の部屋かわからなくなった。わたしの部屋もわからなくなった…あいつの部屋を捜すんだ…わたしはひとつずつ把手を回してみたが、すべて鍵がかかっていた。どの部屋も開かなかった。ふと、ある扉の下が光った…ああこれは以前にも経験したことだ。もう恐れることはない。わたしはまっしぐらにその扉に行き、おもいっきり把手を回した。扉が大きな音をたてて、内側に倒れた。ベッドの上に人がいた。裸で、二人の人間が抱き合って、わたしを冷淡な眼で見た。ひとりは母だった。もうひとりは…もうひとりは顔なじみの男だった。母が叫んだ。顔が歪んで、強烈な高音を出した。叫び終えた顔を見ると、それは、佐々木優子だった。あの女がいた。ついに捜し出したんだ。わたしは手にナイフを握っていた。自分ではなにも持っていないと感じていたけれども、手は確実にナイフを振り上げて、機械的に振り下ろした。血が飛び散った。女が呻いた。男はベッドを這って逃げようとしていた。その背中へナイフを刺し込んでやった。男も呻いた。男は血がまったくなかった。ぱっくりと傷口を開けて、魚の口のようだった。女がわたしに毒づいた。なにかクラスメイトの悪口を言っているようだけど、わたしには関係ないなと思った。もういちど、その目ん玉めがけてナイフをお見舞いした。眼球が見事にまっぷたつに割れ、そのなかから薔薇の花が湧き出てきた。ああ綺麗だ!こんなに美しい眼は見たことないなと思った。わたしは、わたしのペニスを取り出して、女の口にくわえさせた。女が泡を噴くまで、出し入れを続けた。片眼になった女が白目をむくと、わたしは飽きて、さっさと自分の部屋へ戻った。わたしの部屋はすぐに見つかった。玄関のすぐ脇にある部屋だ。重い扉の、錆びた把手のあの部屋…でも開かない、扉が開かない…わたしはおもいきり扉を叩いた。鈍い音がするだけだった。手から血が出た。それを眺めていると、母が来て、わたしの手を取り、その血を嘗めてくれた…ああ、お母さん…わたしは母にすまないと思った。こんなことをして母を悲しませるのがつらかった…わたしは自分に罰をあたえた。自分の眼にナイフを飾って母に見せた。母は泪でそれを洗って、自分の眼にもナイフを飾った…やさしいお母さん…わたしは母を抱いた。強く抱いた…母は砕け散った。わたしがあまりにも強く抱きしめたので、カリカリに焼いた魚のように、砕け散ってしまった…可哀相なお母さん…わたしは泣いた、母のために泣いた。泪は出なかった。泣き真似か?わたしは泣き真似をしているのか?わたしは、わたしに腹を立てて、ふたたび、もう一方の眼にナイフを飾った。ナイフは静かに眼のなかへ沈んでゆき、消えていった…

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