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michianri

Author:michianri
せつない 想い…
つたない ことばたち…
やりきれない 心…

『詩片日記…薔薇園…片想い』

第一章『詩片日記』
surrealiste
 hypochondrie
    ~prologue
       灰川道緒

第二章『薔薇園』
     
       鵜沓 綾

第三章『片想い』

       野川美千夫  

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(c) 片想い…
design by Echizen
photo by mizutama

せつない ラヴレター つたない ことば やりきれない 日々… 


         夢
あなたはこんなにもちっちゃいの。あなたは、そんなにもちっちゃな姿で、ぼくの心に大きな穴を穿った。
ちっちゃな可愛い少女が、ぼくの心の穴に住みついた。
その顔に、ぼくの顔を近づけてよく見ると、あなたの顔。
ちっちゃなあなたの顔が、ぼくの顔に、鼻の頭をくっつけて、笑みをこぼした。
あなたの眼を見ると、眼のなかにぼくの眼が映っていた。
ごつんと、おでこがぶつかって、あなたはおでこを手でさする。
ぼくはあなたの足を踏んづけていたので、あなたの考えが手にとるように、わかった。
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葡萄の眼がほしいと思った
しかし あなたの直腸に通じている ぼくの口は 目玉の葡萄を 舌のうえにのせたい
あなたの口から 口うつしに ほしい
でも あなたの直腸に つながっているぼくの口は その意味を 知らない
   
あなたがぼくを噛んだとき エロティックで 悲しい旋律が腸のなかを 流れていた
あなたの顔が 見たいぼくは ぼくの水面下に没した あなたの首を引き上げるために 髪の毛を引っぱった…
あなたは旋律にあわせて 舌をちろちろと出し入れしているにちがいない…
そこに現れた首は なぜか泪していた
ぼくの身体が 過去に遡る船になる予感がする
あなたはそう思って 直腸にしまっておいたぼくの眼球を取り出して 泪を描きいれてくれた
その ぼくの眼が あなたに 似ていた
 

      
小さなオベリスクがよじれて 眠っている
引っぱっても またもとのように ぐったりとして ぼくの指のまをほどけて 美しい睫毛のなかに 落ちた…
眼をこすっても ぼくはもう なにも見えやしない…
あなたの腐りかけの舌を すこしだけ嘗めてみると どうしても想い出せないものが 想い出せるような気がした


        
葡萄色の眼が ぼくを見ている
二枚の襞のあいだに押し込まれたその目玉が 回転して 逃げるぼくを追った
菫を踏んづけたぼくの気持ちは 腐った葡萄を唇のあいだに押し込んだときの 顔になる
そのときの眼があなたに似ていたので ぼくはさらに その顔をつづけなければならない
…菫は ぼくのために 泣いていたのに…

          菫/スミレ
 
         
葡萄の眼をして あなたが ぼくを見ている
ぼくは 食事をしようとしているけれど あなたといっしょに食べることが 嬉しい
あなたはぼくといっしょに ぼくの内臓の食事を 摂ってくれるだろうか…
葡萄の眼は 笑っているのか 甘い匂いがする
あなたの 葡萄の眼は 泣いているのか すっぱい腐臭がする
ぼくは 吐いた ぼくの内臓のうえに…
あなたの眼は 濁って 少しも 動かない… 
  
  
君は 不思議なうなずきを ぼくに見せる
ぼくは君を そっと見つめるだけ
君はその横顔で ずっと遠くのぼくを 見つめている
ぼくの存在に 気づかないふりをして…
       
君の内部は 皿のようだ…
うえ半分が少女で したの半分が 女の
君の内部は まるで皿のように ぼくを 受け入れている
 


     
そして
君の不思議な少女と 君の女と 足を交互にひきずって
ぼくの苦い気持ちを 這いのぼってくる
   
君の少女と ぼくのなまぬるさを あわせると 
Junoのように重く垂れて 蟻が巣から 這い出てくる

 Juno/Old Rose  Gallica-China hy. 1832 Laffay
               
   
碧瑠璃の嵌め込まれた 美しい時計を ぼくは 嘗めつづけるよう あなたに 強要された……

ああ また夢に うなされる…
 
    
夢のつづき……

やはり あなたのすべてを占めている 突起物の先端の 薔薇眼が ぼくを滲むように 見ている…
はっきりと指示をしてあげよう ぼくが望むのは あなたの曖昧な目線からぼくを守るために 吐露するアイマイな物語を あなたに捧げるよう 白緑色の封筒を用意することを…
美しい言葉の数々が 押し葉にされて あなたの肉体が現われることを 望んでいる…
つまり 眼の先端のみ ぼくに 捧げられた……

   
 
       
夢のつづき…

薔薇の眼が ぼくを見ている
ぼくを侵している あなたの視線に ぼくは疲れて 指を抜くと ぼくを見ている薔薇の眼に あなたの視線が 現われる…
縁どりはセピアのレースで隠して 睫毛がのぞかないように 注意深く 閉じて ぼくの侮蔑が去ったあとに そっと 泪を 溜めていた… 
      
夢のなかで…

まず 白い花の毒を あなたに呑ませて 両手を茨の枝で 閉じ 右足を南西の方向へ 折り曲げ 中央の水蟷螂状花弁を ぼくは嘗めた
あなたは 頭を 石薔薇の枕に打ちつけて よろこぶ
すると 思ったとおり ぼくが考えていたように あの十五世紀の薔薇眼が浮き上がって来るんだ
青い葉脈が 美しく垂れて もちろんカスタードクリーム状に 垂れて ぼくを横目で見ながら 耳のお皿へ移動していく
すると 思ったとおりだ 宝石であったころの あなたの眼が 想い出されると ぼくは 思わず その印象を掻き消すために アヌスへ指を 挿し入れた…  
  
その夢は つづきがあった…

 それをぼくの心の隙間に挿し入れて その眼で あなたを見つめるのです
 あなたがその視線に答えて 眼窩に 泪をためるだろうか
 あふれる液体は あなたの吐息に見えてくるはず
 …あなたは それを知っていても ぼくに あなたの瑪瑙を捧げる約束を
 してほしいのだ

眠るたびに 現われる幻は ぼくの頭をしだいに ゲル状にしていく
 
      
夢を見た…あなたの足もとにひざまずいている自分がいた…

 眼をください あなたのその 白い石灰質の眼を… 
 ぼくのためにある あなたの美しい 宝石を…
 ぼくに捧げる約束をしてほしい…

…石灰質な宝石が 美しいかどうか わからないないけれども
ぼくの懇願が なにを意味しているか 明確にわかった

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