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michianri

Author:michianri
せつない 想い…
つたない ことばたち…
やりきれない 心…

『詩片日記…薔薇園…片想い』

第一章『詩片日記』
surrealiste
 hypochondrie
    ~prologue
       灰川道緒

第二章『薔薇園』
     
       鵜沓 綾

第三章『片想い』

       野川美千夫  

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(c) 片想い…
design by Echizen
photo by mizutama

せつない ラヴレター つたない ことば やりきれない 日々… 


       九月三日 夜
 ぼくのことばのちからがどれほどにあなたを揺れる炎とするか…(あなたのことばの舌がぼくの心を触れて、溶かしてしまったのに?)月の光に似たあなたは、ぼくを海の底に沈めてしまった。ひとすじの白い泡の列は、ぼくのため息が栗の花となって、永くあなたのくちびるへ伸びる糸…(あなたの心の片隅に、ぼくはいるだろうか?)あなたがくれた、心のかけらをつなぎあわせてみるけれど…ぼくはしだいに、溺れてゆく…そして、今ぼくは最後の気力で、あなたにたくさんの希望をたくした…あなたがぼくのあたえたことばのちからに押しつぶされますように!
 薔薇の実をふたつに切るように、ぼくは心を裂いて、あなたに見せた。美しいそれは、まるで石榴に変わってゆくのに、あなたは、あなたはただ横顔を見せる…
 …あなたの名を、ぼくは、忘れてしまった。あなたがあまりにもぼくのなかに充満して、あらゆる記憶は、すべての気孔から滲み出て、消えた…そして、あなたの月の光の肌が、ぼくのひとつひとつの心を被った…雪のように…
 ぼくは今、己の心のありかを知りたい…ひっそりと、静まりかえった夜、月明かりの投影するこの部屋で、ぼくは…心のありかをさぐった…(あなたの心の片隅に、ぼくは忍び込んだだろうか?)あなたがくれた、香りのはぎれをつなぎあわせてみるけれど、ぼくは…しだいに…眠ってゆく…あなたの腕が振り下ろされて、ぼくの魂がよみがえるまで……
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美しい お尻の 少女へ
ゆるやかな 川の流れのなかで 鯉のように
ベージュの ゴム袋のように くねくねと
お尻が ぷかぷかと 泳いでいる
ぼくは そっと コンクリートの堤防から のぞいた
君は 川底を嘗めていたから ぼくには
気がつかなかったんだ ただ お尻に貼りついた 下着に
ぼくの眼が 触ったものだから 君は
やけにお尻を ふる 君の 肌を 触れて流れる
粘る水は 君の動きのせいで 川底の
小さな砂を 巻きあげて ベージュ色になる…

ぼくに 川の話しをしてくれた君は いま 
そのお尻を ぼくに捧げようとしている
うぶ毛のひとつひとつが 銀色に輝いて
百合の花へ 流れ込んでいる
君はじっと お尻でぼくを見つめた
ぼくは 君に なにを答えようか
百合の花弁が開いて ゆっくりとそりかえる
その匂いに ぼくの首は もう
花弁の奥に 消えていた…

ぼくは あまりにも つらい気持ちがしたので
君がぼくを お尻のなかで培養することを 拒まなかった…

  
   
  「美しい声のあなたへ」
ふりかえると そこにはいないはずの
ほほえみが聞こえてくる ぼくは
ちょうど 白い薔薇のことを考えていた
あなたがぼくのそばから 遠ざかっていくと
白い花弁がほどけて 紫の花弁が のぞいた
ぼくは いま 白い薔薇のことを
考えていた? あなたの花弁から
聞こえてくるほほえみが ぼくの想っている
悲しい色と融けあって 美しい雲の動きの
なかで 風にとまどっている いつしか
やさしい声が ぼくの耳を触れて
悲しみとともに 消えていった
 

きっと あなたはぼくの
眼のなかの ふるえを気づかない

横顔が ぼくの眼のなかで
消えてゆくのが わかるだろうか

あなたはただ ぼくの眼のなかに
やさしい瞼の 重なる音を 残している

通りすぎる風 ゆるやかな
風のまえに ぼくはただ からだを晒している

見えるもの または心の眼が 見るものについて
ぼくの眼が 語ろうとしている

風のように 通りすぎるあなたに
薔薇の眼を あたえよう

        
 
   美しい眼のあなたへ 

 この夜、ぼくは色々と考えをめぐらせてみました。
 その考えのなかから滲み出てきたものは、嗚咽と哀しみと、思慕のため息という、日頃、心の隅に眠っているトカゲのような心情の花なのです。
 この花をあなたに捧げたからといって、ぼくが卑屈だなんて思うのはあまりにもぼくという心の眼を知らないからなのです。でもそれは、当然のことですよね。
 ただ、ここにあなたを想う魂が存在しているということを、露骨にはなりたくなかったけれど、伝えたかったのです。
 美しい眼の人。
 眼は心の先端を成しているけれども、あなたの眼の翳りのなかにある謎めいた光を、ぼくはそのまま受け入れることによって、その眼を愛するのです。
 眼は、心の先端とぼくは言ったかな?
 そうです。眼は心の末端でもあるのです。
 ぼくの眼が語るものは、あなたには伝わらないかもしれない。でもぼくは、この心の末端をいつまでも引きずって行くのかもしれない。
 最後に、あなたに遇えたことを感謝します。
 あなたの美しい眼を、ぼくの眼に重ねることを願って…
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